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上京日記 09/07

仕事の都合上、銀行口座を新設することにした。

時間は午後3時ちょっと前。

終業間際に駆け込んだのでそれなりに混雑していたものの、手続き自体は特に滞りなく進み、番号札を渡され、あとは通帳ができるのを待つのみ。

だったのだが…。

 

座って待っていると、小柄で眼鏡をかけた、見たところ30代前半くらいの、そこそこのポストらしき男性の銀行員が腰を低くして近寄ってきた。

 

行員「お待たせして申し訳ございません。こちらへどうぞ」

 

言われるまま従うと、そこは。

 

“第三応接室”

 

えっ? なに?

口座つくっただけやのに、こんな大袈裟な待遇なの?

もしくは、何か俺、審査的なものに引っかかったのかしら…。

不正? 不審? いやいや、何もしていないはず。

それとも東京だから? こっちでは基本こーゆーものなの?

なになに? 分からない。東京すげぇ。怖ぇ…。

とか何か、一瞬でいろんな考えが駆け巡っている間に、ドアが開き応接室の中へ通されてしまう。

どうしようもないので、「どうぞ」と促されるまま奥の椅子に腰掛けようとしたら。

 

行員「お久しぶりです」

 

時間が止まる、

という表現をリアルに体感したのは初めてだ。

え?

今のこの状況は何だ? どういうことだ?

さっきから全く分からない。

待て待て。冷静に考えろ。前後を整理するんだ。

なにか俺が忘れてしまっていることがあるはずだ。とりあえず、まずは目の前にいるオッサンを思い出さなければ…いや、しかし初見だろう、どう見ても。どんなに振り返っても俺の人生にこのオッサンの足跡は見つからない。そもそもこの銀行との縁がこれまでにあるはずもない(だって池袋だ)…。

さっき以上にフル回転で考えるも、やっぱり全く現状が理解できないので、降参する。

 

たわ「…と、言いますと?」

 

と、聞いてみたところ。

 

行員「クスモト様でいらっしゃいますよね?」

たわ「違います」

 

…ただの人違いである。

しかし、そっからの男性行員の混乱といっぱいいっぱいぶりがなかなかで、手をあっちこっち動かしながらオロオロし始める。

 

行員「あれっ? えっ? クスモト様、では…」

たわ「違います」

行員「あっ、すみません。あれ? じゃあ、えーっと…」

 

と、顔を両手で覆って深く悩みだした時点で。

――あ、この人今、完全に“名前間違い”だと思ってる。

と思いながら。

でも、あまりにオロオロしてるので、見ていて正直ちょっと面白くなってくる。

そしたら案の定。

 

行員「失礼しました。えっと…あの、えっと、期限切れの件ですよね?」

たわ「いえ。新規口座開設です」

行員「えっ? あれっ? あっ…ごめんなさい!」

 

ようやく根本的誤解に気づいた行員さん。

 

行員「あ。では、こちらでもうしばらくお待ち頂けますか? 大変申し訳ございませんでした。…(と小走りしながら)あれぇ?」

 

と、なぜかまだ小首を傾げながら、奥へ引っ込んで行かれました。

んで、それから程なく、こちらは無事に通帳を受け取ったのですが。

 

こうなったら、もちろん。

先ほどの行員さんが気になります。

あの後、どうなっているのか。

一体、自分は誰とどう間違えられたのか。

成り行きを見守らない手はありません。

なので、その後もしばらく待合席で座って待っていると。

 

行員「すみません、クスモト様。こちらへどうぞ」

来た、と思って振り向くと。

行員さんが連れてきたのは。

 

金髪でロックな体の、がっしりした長身の男性。

 

…。

何をどう見て間違えんねん。

文句というよりむしろ、ちょっとあの行員さんが心配になりました。

まあ、とりあえず。

ファイト。

 

あ、あと追記。

ツイッター始めました。

完全に乗り遅れたクチで言うのも今さらというか、アレですが。

コレは面白い。笑

いろんな業界人とリアルタイムで繋がっている感覚っていうのは、確かに他のメディアやSNSにはないもの。

あと、けっこう著名人の自己紹介とか、所在地の欄に書かれていることがウィットに富んでいるというか、ユニークで楽しい。

頑張ってついて行きます。

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リンクするということ。

物語に触れていると、ふと、こういうことが起こるからおもしろい。

まあ、偶然と言ってしまえば偶然。

けれども何というか、どこかで見えない力がはたらいてるような。

そんなフィクショナルな予感と興奮。

 

先ごろ、真藤順丈の『RANK』という小説を読了。

この人、デビューしたての若手ながら、なかなかの曲者で。

もともと映画とかを撮っていた映像畑の人なんですが、ある時期から平行して小説の執筆と文学賞への応募を開始。

それもなんと、ひと月に1作品を完成させ投稿するという、殺人的なノルマを自分に課しながらの超ストイックな創作活動に、数年間いそしんで。

その結果、2008年。

『地図男』でダ・ヴィンチ文学賞を。

『庵堂三兄弟の聖職』で日本ホラー小説大賞を。

『RANK』でポプラ社小説大賞特別賞を。

そして『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で電撃小説大賞銀賞を。

それぞれ、トリプル+1受賞したという。

何ともまあドラマに出てきそうな経歴を刻んでのデビューを果たした、「驚異の新人」を地で行っている作家さんなのです。

と、以上はまあ、単なる解説。

いったい何に興奮してるかってーと。

ほんの二日ほど前に、GyaO!で無料配信が始まっていた曽利文彦監督の『ベクシル』という映画を観たばかりだったのですが。

しかも、別に前々から観たかったとかではなく、たまたまネット上で見つけて、ノリで観てみたら結構楽しめた、ていう感じだったのですが。

その『ベクシル』と、前述の『RANK』。

何の作為もなく続けて鑑賞したこの2作品が、非常に多くの共通項を持っていたこと。

そのリンクに、おおっ! てなったのです。

ただ、どちらもそれぞれ、作品中にある“謎”を孕んだまま進む話であるため、ここで詳細を語れないのが残念ですが。

特に後者については、かなり核心に触れる部分になってしまうので。

しかし『RANK』は…まさか話がそっちに転がっていくとは思ってなかった。

その意外性とエンタメ性もさることながら。

この容量をこの枚数におさめるとは。

いやはや「驚異の新人」の二つ名はダテじゃなかったです。

 

見えない糸に導かれるように。

遠くにあった点と点が。

とつぜん線になり、像を結ぶ瞬間。

そんな時、何ともいえない快感と興奮が走りますね。

…のは、僕だけかしら。笑

ものをつくる時にも、こういったリンクはよく起こります。

ただ何となく思いついただけの役柄の設定が、演じたキャストの実体験とモロにかぶったりとか。

作品のテーマソングを探していて、たまたま手に取った曲の歌詞が怖いくらい内容にドンぴしゃりだったりとか。

そういう奇妙な巡り会わせに多く出会えた時ほど、作品も豊かなものになっている気がします。

表現をやめられない要因のひとつですね。

あ、そういえば。

ちょっと前にもありました。思い出した。

平山瑞穂の『マザー』という小説と、綾辻行人の『Another』という小説を立て続けに読んだ時に。

おや。

つーか、この二つは、タイトルがそもそも近いですね。笑

この時は偶然どちらも、その世界を支配している“都市伝説”というか、ある“現象”が存在していて、その“現象”のルールを解き明かし、食い止めようとする物語で。

双方ともリーダビリティが高かったこともあり、根底のテーマのつながりに興奮しながら読み進めたのを覚えています。

特に『マザー』の着想は、シンプルながら素晴らしく魅力的で、楽しみました。

作品の中に潜む、大きな問いかけも含め、オススメです。

 

以下記録。

【MOVIE】
◆『告白』 監督:中島哲也,原作:湊かなえ,2010
◆『孤高のメス』 監督:成島出,原作:大鐘稔彦,2010
◆『アイアンマン2』 監督:ジョン・ファヴロー,2010
◆『ベクシル 2077 日本鎖国』 監督:曽利文彦,2007(ANIME)

【NOVEL】
◆『マザー』 著:平山瑞穂,小学館,2010
◆『Another』 著:綾辻行人,角川書店,2009
◆『RANK』 著:真藤順丈,ポプラ社,2009
◆『深い河(ディープ・リバー)』 著:遠藤周作,講談社文庫,1996

【COMIC】
◆『まるいち的風景』1~2巻 著:柳原望,白泉社文庫,2008
◆『金髪の草原』 著:大島弓子,朝日ソノラマ,2000

 

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上京日記 09/02

唐突ですが、今回は怒りの回。

ほんまにね。

久しぶりにコテコテの関西弁でキレそうになりました。

長くなりますよ~。笑

 

そもそもの発端は、引越し先のアパートに、インターネットの光回線が引かれていなかったことでした。

とはいえそれ自体は、仕方のないことなので。

NT○に光回線の工事を依頼しました。

災難はここから始まります。

 

工事に来てくれたのは若い男性。

作業はこれといって特に問題なく終了したのですが、

「では、あとは設定の方お願いしまーす」

と言って、ケーブルとモデムを置いて帰っていくではないか。

いやいや。

確かに案内とか、設定用CD-ROMとかNT○から届いてるけどさ。

え?

投げっぱスか!?

もうその時点で、嫌な予感は始まっていたんですが。

…まあまあ。

よかろうと。

つーことは設定もすぐにできるんだろうと思い。

僕が持ち込んだのはネットブック。Windows7。

モデムとケーブルで繋いで、コンセント差して、CD-ROM入れて。

早速とりかかる。

…。

「エラー」

……。

ひたっすらエラーの表示が出て、全くネットが繋がらない。

最初は、契約してるプロバイダーのアカウントとかパスワードが間違ってるのかと思って調べたりとか。

無線通信のモバイルを別に持っていたので、それを使ってネットで原因調べてみたりとかもして。

けどやっぱり全然分からず。

いい加減ラチがあかなくなってきたので。

NT○から届いている案内を読んでみた。すると。

「セットアップほっとライン」なる、設定に関する問い合わせ先の記載があったので。

そこに電話してみることに。

出たのは若い女性のオペレーター。

事情を説明すると、

オペ「では、お客様が大阪のご自宅で利用されていたプロバイダーさんのIDを、お引越し先でも使われたいということでしょうか?」

たわ「そういうことです」

オペ「でしたら、契約しているプロバイダーさんに、住所を変更されたという旨をご連絡頂く必要があるかと思われます」

たわ「え、そうなんですか?」

オペ「はい」

要するに、回線を重複して使うことができないということらしい。

大阪で使っていた回線は大阪の住所で固定されているので、それを東京で使いたいのであれば、住所を東京に変更したという連絡を入れなければならないのだそうだ。

ケーブルさえ繋げばどこからでもアクセスできると思っていたのが、誤解。

これは勉強不足でした。

はい。

まあまあ。

これだけならば、ね。

勉強になった程度の話なんですけども。

ええ。

こっからですよ。

怒涛の。

たらい回し地獄の幕が上がります。

 

その女性のオペレーターから、プロバイダーの連絡先を聞きまして。

んで手続き後、何かあればこちらにお問い合わせください、とのことで。

NT○の「サポートセンター」なるところの連絡先も教えてもらう。 

で、プロバイダーに電話。

早速、経緯を説明すると、これはすぐに了解してもらえ。

しかも数時間で処理できるとのことだったので。

お願いします、と伝えて終話。

そしたらほんとに数時間後、プロバイダーから完了のメールが届きました。

何だ、早かったな。

じゃあ、これでオッケーなんだな、と。

住所も変更して。

さてさて。

あとは改めて設定するだけか、と。

しかし。

…。

「エラー」

……。

何度やっても、それまでと同じくエラー表示が出るばかり。

にわかにイライラも募ってきます。

この時点で、もう夕方の6時過ぎ。

おいおい。

問い合わせしようにも、コールセンターとか、もう終わってる時間ちゃうんかい、と。

そう思ってNT○から届いている案内を改めて確認。

すると。

 

「セットアップほっとライン 年中無休 9時~21時」

 

おお!

なんだ、いけんじゃん!

やるじゃんNT○!

 

そう思って。

勢い勇んで、も一回かけたら。

 

アナウンス「7月1日より、受付時間が変更になりました。恐れ入りますが、午前10時から午後6時までの間に改めておかけ直しください。こちらはNT○…」

 

ファッキ○自動音声。

 

…。

おいおい。

マジか。

ぬか喜びから。

にわかに、イライラに移行していきます。

とりあえず続けて、さっき教えられたNT○の「サポートセンター」にかけてみることに。

すると、こっちは営業している。

しかしもんのすごい電話が込み合っているらしく、ず~っとガイダンス&BGM。

でもしょうがないので。

コールしたまま。

 

待つこと約7~8分。

 

オペ「大変お待たせいたしました」

やっと出たのが、まあまあ柔らかい声の、丁寧な口調の男の人。

オペ「こちらは、携帯電話からおかけでしょうか?」

たわ「はい、そうですけど?」

オペ「では通話料金が発生してしまいますので、一度、お電話を切らせて頂き、こちらからかけ直させて頂きます。恐れ入りますが、番号をお伺いできますでしょうか」

ほほう。

これはこれは、と。

なかなか気持ちのよい心遣い。

ちょっと上がりかけてたボルテージも、ちょっと静まるくらいの。

やればできるじゃんNT○。

で、携帯の番号を伝え、いったん切ると、すぐに受信の表示。

もちろんさっきの男の人からで、状況を改めて説明。

質問とかにも答えつつ、一通り伝え終える。

オペ「…ということでよろしいでしょうか」

たわ「はい。そうです」

オッケー。

これで解決策をくれる。

のかと思いきや。

 

オペ「かしこまりました。それでは以上の状況を私から担当の者に伝えさせていただきますので、後ほど担当の者より折り返しご連絡差し上げてもよろしいでしょうか?」

 

ずっこけるわ。

 

ただの中継ぎかい!

 

その時点で、もう7時前。

 

オペ「本日中にはご連絡できるかと思うんですが…」

 

って。

なんてアバウトな。

…。

でも、まあまあ。

それだけ混み合ってるんやな、と。

しょーがない、しょーがない。

みんな忙しくて大変やねん。

通話料金の心遣いもしてくれたことやし。

大目に見んと。

そう言い聞かせて。

待つこと。

 

約3時間。

 

…。

パソコンの前で

……。

買い物も行けず、延々。

………。

あかん。

もうあかん。

腹も減ったし。

スーパー閉まってまうし。

ここは自分優先や。

そう思って、出ようと思ったら。まさに。

 

その瞬間に着信音。

 

なんつー空気を読まないタイミング。

 

…。

でもしょうがないので。

出ると、担当と名乗ったのが、こちらは結構若い感じの声の男の人。

担当「大変お待たせしました」

とはおっしゃるものの。

先ほどとうってかわって、何だか淡々とした口調。

しかも、おもむろに操作の案内を始める。

こっちがパソコンの前にいるものという前提で。

…。

3時間経ってるのに。

……。

何よりもまず。

………。

「今、お時間よろしいでしょうか?」

とかないわけ!?

 

そんなイライラで。

再び急速なボルテージの上昇を感じつつも。

言われるまま操作して、接続の設定を進めていく。

しかし。

繰り返すも、相変わらず表示はエラー。

たわ「やっぱりエラーって出ますね」

担当「さようでございますか……では、エラーの横に数字が表示されているかと思うのですが、読み上げて頂けますでしょうか?」

言われたまま読み上げると、

担当「あ、そのナンバーでしたら、原因はプロバイダーさんの方にあるようですね」

たわ「…は?」

担当「一度、プロバイダーさんの方にご連絡頂いてもよろしいでしょうか?」

たわ「…いやいや、NT○さんから一度そう言われたから、プロバイダーには既に連絡してるんですけど?」

担当「あ、ええ」

たわ「その処理も終わったって連絡があったから、こうしてNT○さんに連絡してるんですけど?」

担当「ですが、そのエラーナンバーですと、原因はプロバイダーさんの方にあるかと思われますので」

たわ「……で?」

担当「ええ。一度プロバイダーさんの方に、ご連絡頂ければと思います」

たわ「……また連絡するの? こっちから?」

 

担当「はい。私どもではこれ以上のことは対応できかねますので」

 

…。

……。

お察しの通り。

この時点で。

もうかなり限界値。

大体さぁ……。

 

さっき3時間も待ったのは何やってん!!

  

あの中継ぎの奴、要らんやん!!

 

これからまたプロバイダーにかけ直せって??

散々待ったおかげで。

既に夜の10時をまわろうかという時間。

 

100%、終わってるやん!!

 

当のサポートセンターも、受付は21時で終了。

 

どの口がそんなこと言えるん!?

怒りとか、呆れるを超えてね。

怖いですよ。

もうちょっとで、頭の中で「プチッ」という音が鳴りそうでした。

 

…。

んで後日。

……。

そっからさらに。

………。

プロバイダーとNT○をさらに2往復くらいして。

ついに。

ようやく。

快適な光回線ライフへ到達。

…長かった。

ちなみに上の経緯については。

しっかりと文句言わせていただきました。笑

疲れたよ……。

いや、ほんまにね。

皆さん。

世の中、世知辛いです。笑

あちこちたらい回しにされないよう、何卒お気をつけください。

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